[[瘴鶴ひとり旅]] ---- 汚級編 ---- #ref(01.jpg,left,nolink) 私は空母汚級。 今日は空母棲姫様の指令で茨城県水戸市というところにきた。 棲姫様はここで大事なことを学んでこいという。 ヲ・・よくわからないが、指令書どおりに行動しよう。 まずは水戸八幡宮というところに行けという。 人間がたくさん来て拝礼している。 人間はこの中にある尊いものをあがめているようだ。 これはわれわれが棲姫様に対し抱いている感覚と同じだ。 人間の情報ネットワークによると、こういったモノを人間は信仰と呼ぶのだそうだ。 つまり、われわれは棲姫様を信仰しているということになるか。 信仰。興味深い記号だ。 ---- #ref(02.jpg,left,nolink) 次に行くよう指令されたのは弘道館というところだ。 ここは昔、学校という場所だったそうだ。 何でも学校という場所は知識や技術を学び覚えるところだという。 まずは内部を偵察しよう。 ---- #ref(03.jpg,left,nolink) ここは弘道館の正庁前だ。 この弘道館は知識や技術に加え、行動規範や考え方を学ぶ場所だったという。 人間の情報ネットワークによると、こういったモノを人間は思想と呼ぶのだそうだ。 思想というものは突き詰めれば自分の存在より重いものになるともいう。 思想。これは重要な記号だ。 この内部に思想にかかわる何かがあるのだろうか。 ---- #ref(04.jpg,left,nolink) ここは弘道館の正庁、玄関だ。 ヲ!この記号は何だ。 意味は良くわからないが、力を感じる。 この記号はきっと、思想に大きくかかわる記号に違いない。 ---- #ref(05.jpg,left,nolink) ここは弘道館の内部、至善堂だ。 先ほどの記号は人間の情報ネットワークによると、尊攘といい、 信仰するものを尊び、外敵を退ける、という意味の思想をあらわす記号らしい。 これは・・・われわれのことではないか。 棲姫様を尊び、攻めくる艦娘どもを退ける。 尊攘とはわれわれの行為そのものだ。 棲姫様はこれを学んでこいとおっしゃるのか。 ヲ・・よくわからない。 ---- #ref(06.jpg,left,nolink) 指令の最後には常盤共有墓地というところに行け、とある。 この場所は、尊攘の思想に従い死んでいった人間を弔っている。 整然と並ぶ墓標。域内は綺麗に掃き清められ、周囲の空気が美しく感じる。 八幡宮と同じように人間たちはこの場所を信仰しているようだ。 人間にとって思想に従い死ぬという行為はよほど尊いものとされているらしい。 尊いゆえに信仰の対象となるのだろう。 われわれにとって棲姫様が尊いということと同じだ。 ---- #ref(07.jpg,left,nolink) そうか。棲姫様が学んで来いとおっしゃったのはこのことか。 思想に従い消えるということは尊いことなのだ。 尊攘によって消えたものすべてが棲姫様のような尊い存在となるのだ。 ヲ・・よくわかった。 深海に帰り、みんなにこのことを教えよう。 大変良い旅だった。 ---- 瘴鶴編 ---- #ref(08.jpg,left,nolink) こんにちは。正規空母瘴鶴です。 くじ引き担当特別編の収録も無事終わりました。 上の人のかぶりものは意外に重く首が疲れました。 これからは収録外の観光の記録になります。 こちらが今回の旅の主目的、茨城県常陸大宮市の佐竹寺本堂です。 今日は1年に数日しかない曝涼開扉の日で、人が大勢来ています。 大きな茅葺きの屋根下部にこけら葺き吹き放ちの裳階をめぐらせてあります。 正面中央の唐破風が茅葺きの寂びた雰囲気に華麗さを加えているようです。 ここから収録先の水戸市に移動です。 ---- #ref(09.jpg,left,nolink) こちらは弘道館の内部 弘道館公園です。 公園内には60種約800本の梅の木が植えられており、有名な偕楽園と並び梅の名所となっています。 ---- #ref(10.jpg,left,nolink) こちらは水戸市にある茨城県三の丸庁舎(旧茨城県庁)です。 旧県庁の建物は豪壮華麗なものが多いように感じますが、この建物もその例に漏れていないようです。 弘道館に隣接する場所にあり、季節には櫻の名所となるそうです。 弘道館公園の梅に旧県庁の櫻。 春は美しい景色となるのでしょう。 ---- #ref(11.jpg,left,nolink) こちらは旧県庁近くにある旧水道低区配水塔です。 水道施設という実用建造物ながら、入口上部の装飾、塔中央の回廊、各所の窓のレリーフなど各所に凝った意匠が配されています。 ここで時間切れの今回の旅。 収録でお土産を買う時間がありませんでした。 アルバイト中の加賀先輩すいません。 アバラを折らないでください。 大変良い旅でした。