手書き旅2 南極編 (前半)
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
単語検索
|
最終更新
|
ヘルプ
|
ログイン
]
開始行:
[[戻る>手書き連装砲ちゃん]]
* 手書き旅2 南極編 (前半) [#ab326dc9]
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_01.jpg,left,nolink)
お待たせいたしました
瘴鶴・髄鶴手書き旅 第2回 南極編です
旅行日程が長いため枚数も多くなりますがご容赦ください
最後までご覧いただけると幸い
疑問・質問等があれば貼り終わった後にできるだけお答えします
出演:瘴鶴・髄鶴・他
ナレーション:れんそーほーちゃんでお送りします
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_02.jpg,left,nolink)
「ずい達は今、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス観光を終...
大人が丸ごと入れる程大きいキャリーケースと手荷物用リュッ...
10日分の着替えと防寒着などにカメラやノートパソコンを入れ...
到着したら軽く観光と食事をしてお船に乗り込むずい!
そうそう隣の黒いのは手荷物扱いで旅費を浮かせたずいよ…」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_03.jpg,left,nolink)
半袖姿で飛行機に乗り込んだものの、こちらに着いたら肌寒い
それもそのはず周囲の山々は雪を冠していました
「綺麗な街ずいね~、行った事ないけどスイスとか北欧って感...
「この街は南米大陸の南端にあるフエゴ島という所にありまして
南極クルーズはもちろんの事、パタゴニアやフィヨルド観光の...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_04.jpg,left,nolink)
「向こう側にはずい達の他にもでっかいお船がいっぱいずいね
通りに面したお店は土産物屋か登山用品店が多かったずい
トレッキングツアーなんかも人気だから需要があるずいね」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_05.jpg,left,nolink)
乗船後まもなく船内・船外の施設案内と、救命胴衣を着用して...
夕食後には南極ツアーにおける説明会に出席です
「ラウンジに医療室・売店・サウナまであったずいねぇ、有料...
「出発前にもある程度説明を受けて来ましたが、先ほどの船内...
まぁそれは追々語るとして…もう夜ですか、辺りが真っ暗です...
船はまもなく南極圏へと向けて出港しました
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_06.jpg,left,nolink)
「ずいは甘く見ていたずい…
あらかじめ『ドレーク海峡は世界一荒れる海』と言われて覚悟...
空も海も灰色で、甲板は波に洗われ飛沫(しぶき)が窓を雨のよ...
ご飯食べに行こうとしたらまともに立っていられなくて、何か...
食事中に椅子に座ったおばあちゃんが椅子ごとスライドしたの...
食器は滑らないようになってるずいがスープが飲みづらくて仕...
窓から見える景色が振り子かシーソーのようにぐわんぐわん動...
その後は揺れが激しくて食欲なんかなくなって、強い酔い止め...
でも横になったらなったで、揺れに合わせて頭と足が交互に壁...
早朝から夜中まで1日中揺れっぱなしで、日中は食事もとらず...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_07.jpg,left,nolink)
ツアー3日目、1日半をかけて南米から南極圏へと到達しました
目が覚めると揺れはすっかり収まっています
外の景色に驚いて急ぎ甲板へ出てみると周囲は一面の氷に覆わ...
「髄鶴見てみなさい、流氷と大きな氷山ですよ!」
「ホントだずい…ずいは初めて生の流氷をみたずいよ!
氷山はなんだか青白いずいねぇ、こんなのに出会えるなんてず...
「船長さんによるとこの時期にこの位置でこれだけの流氷群と...
何にしてもとりあえずは上着とカメラを取りに、一度部屋に戻...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_08.jpg,left,nolink)
「すげーずい…流氷をかき分けて進んだ航跡が綺麗ずいね」
「この船は耐氷船ですから多少の流氷は問題ないのですが…
砕氷船ほど丈夫ではありませんのでこれ以上進むのは難しいよ...
このままだと氷に閉じ込められてしまう恐れがあるのだとか
現在船員さん達が対策を協議をしています」
「せっかくの南極ツアーが台無しずい? ずいはなんて運が悪い...
結局予定通りの進路を航行するのは困難と判断され途中まで引...
そのおかげで途中ザトウクジラの群れに遭遇し、ホエールウォ...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_09.jpg,left,nolink)
午前は移動に費やされましたが午後はボートによるクルージン...
「これがゾディアックボートずいか?」
「このボートはとても分厚く丈夫で、竹のように節のあるゴム...
ですので1か所が破れてもボートが簡単に沈むことはないので...
「なんだかマンハッタンみたいで、ずいはお気に入りずいよ!」
「ちなみに備え付けの青い容器は簡易トイレです
『南極には何も持ち込まない・何も持ち帰らない』と南極条約...
「…今しなきゃいけない話だったずいか…?」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_10.jpg,left,nolink)
さっそく着替えてライフジャケットを着こみボートに分乗します
ボートの中に座るのではなく筒状の部分に腰かけてみんなが内...
「ふーん…思ったより大きな船ね…ふーん」
「全長100mちょっとで船員を除いて100人くらい乗れるんだって
横幅が少し広いけど全長はボク達Z1型とほぼ一緒だね」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_11.jpg,left,nolink)
初めての船外行動はメルチョール群島沖のクルージング
分厚い雪に覆われた島と水面に漂うたくさんの氷塊が出迎えて...
「瘴鶴姉ぇ~南極って思ったほど寒くないずいねー」
「そうですねぇ、南極の映像というと猛吹雪の中で互いに温め...
しかしあれは7月以降の真冬ですし、今は12月半ばで初夏にあ...
「日本の冬のスキー場くらいの寒さずい
でもボートで移動してる時は、風と水しぶきが冷たくて鼻水で...
動きやすさを考えてもこもこのスキーウェア等は避けて撥水性...
フリースやタイツ・ウォームソックスなどのインナーをしっか...
「ずいっ? 氷の上になんか居るずいよ!」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_12.jpg,left,nolink)
「これはカニクイアザラシさんですね」
「朧のカニが危ないずい?」
「それがこのアザラシさんカニは召し上がらないんだそうですよ
歯がサンゴみたいに結構ギザギザしてましてそこでオキアミを...
「へぇ~なんでこんな名前付けたずいかねぇ
それにしても気持ちよさそうに日向ぼっこしながらお昼寝して...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_13.jpg,left,nolink)
「透明のでっかい氷塊だずい! 今まで見かけた事のないタイプ...
えーと…海氷とか雪氷がなんとかって聞いたけど忘れちゃった...
~
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_14.jpg,left,nolink)
「髄鶴これを見なさい、ガイドさんがちょうどいい欠片を拾っ...
船に持ち帰ってこれでオンザロックと洒落込みましょう」
~
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_15.jpg,left,nolink)
短い時間でしたが、船上からとはまた違った美しい景色やボー...
そして一部のお客は南極の氷を使ったお酒も堪能しておりました
「いいれふかじゅいかく? とうめいなこーりはめじゅらしいん...
訳:(いいですか髄鶴? 透明な氷は珍しいんですよ
ほとんどの流氷は雪が圧縮されてできた雪氷と呼ばれるもので...
透明なものは雪解け水が固まってできたか、海の水がそのまま...
氷に閉じ込められた気泡は有害なガスである場合もあり得るの...
「もうそれくらいにしてお部屋に帰るずいよ」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_16.jpg,left,nolink)
4日目の午前はチリの南極基地のひとつであるゴンサレス・ビ...
「んほぉぉーー! ぺぺペンギンさんだらけじゃないですか!」
「いっぱいずい、可愛いずい、とことこ歩いてるずい!」
「小さな島ですが、あっちにもこっちにもコロニーがたくさん...
雪の上で寝そべってたり浜でウロウロしてたり浅瀬を泳いでる...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_17.jpg,left,nolink)
「白い眉毛?に朱色のくちばしだから、確かジェンツーペンギ...
丸々してて可愛すぎるずい…ちょっとひと撫で」
<<ピリリリリー!>>
「待ちなさい愚妹! 気持ちはわかりますが『野生動物とは5m...
相手は人慣れした愛玩動物ではありませんからお互いに怪我を...
万が一南極に存在しない病原菌を接触感染させてしまったら大...
「分かりましたずい
ずいはいい子だからペンギンさんのお邪魔はしませんずい」
「偉いですよ髄鶴…ただ例外として、向こうから近づいて来た場...
「じゃぁ足元に寄って来るまでずいは動かんずい!」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_18.jpg,left,nolink)
「それにしてもそこら中に居ますねぇ、よそ見してたら踏んづ...
手をパタパタさせたり、首を起用に曲げて毛づくろいしたりと...
「あの建物横にある広場はなんずいか? ちょっと見てくるずい」
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_19.jpg,left,nolink)
「石を盛って作った巣で卵を温めてたずいね、これなら卵が転...
ペンギンさんは雪の上には巣を作らないってガイドさんが言っ...
辺りを見渡しても、コロニーがあるのは地面が露出したところ...
…さっきから見てると、他の巣から石を奪って自分のところに...
あっちはそれでケンカしてるずい!
みんな卵を大事にしてるずいねぇ…これもずいずい鳥に返した...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_20.jpg,left,nolink)
「ふたりがペンギンに夢中になってるからお利口なづらが解説...
この基地は建物がいくつかあって結構広いづらが、そこまで設...
基地内には郵便局もあってここから手紙もだせるづら
用意してた絵葉書とお金(米ドル)持って行ったら、ちゃんとこ...
こういった基地は、領土主張目的・観測目的・過去の捕鯨やペ...
当のチリも大陸の一部に対して領土主張してるづらよ
でも現状南極大陸はどこの国の領土でもないというお約束にな...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_21.jpg,left,nolink)
「初めての上陸で長靴が汚れちゃったずい
地面の茶色いのは全部ペンギンさんの糞だったずいもんね」
「基地のある島にボートで近づく途中から結構香ばしい臭いが...
当然これらを南極圏外に持ち出すことを防がねばなりませんの...
「逆さに設置してあるブラシに靴底をゴシゴシずい
よく洗ったら洗浄液入りのたらいに靴ごと足を入れて完了ずい...
「靴は半屋内のリネン室に干して保管します、絶対に船室内に...
ところでその怪我はどうしたんですか?」
「なっなんでもないずいそこで転んだだけずい」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_22.jpg,left,nolink)
午後からはクーバービル島周辺クルージングのあと、上陸して...
「この辺りは大きめの島がいっぱいあるずいねー」
「あの島の斜面は、流氷や氷山が発生する仕組みを説明するの...
コホン、髄鶴いいですか?」
「そんな事は後にして、ボートで近づいてみるずいよ!」
「…」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_23.jpg,left,nolink)
「うひゃー凄いずいな、これ見るずい
10m以上もあってまるで雪壁ずい」
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_24.jpg,left,nolink)
「こちらもすごいですよ
今にも崩れ落ちそうな雪塊があります、高さは15m近いでしょ...
危険ですのであまり近づいてはいけませんよ」
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_25.jpg,left,nolink)
「病城…この氷山もとても綺麗ね…」
「はい姉様! でも負葬姉様には及びません」
「まぁ病城ったら…あら、表面がでこぼこしているけれど、なん...
「えぇ姉様、これは氷山が反転して海中に沈んでいた部分が上...
表面のでこぼこは気泡が当たって溶けた痕なんだそうです」
「さすが病城は博学ね…」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_26.jpg,left,nolink)
この日の海はまるで波がなく完全な凪状態でした
「雲が水面にくっきり映ってるずいな…まるで鏡ずい」
「髄鶴はテーブルクロスやシーツで遊んだことありませんか?
布の端をパタッってはためかせると、小さな膨らみが手前から...
「あるずいあるずい!」
「ボートが進むと波が立って、海面がまるで巨大な1枚の布のよ...
「あれはすごかったずいよ…あんなの初めて見たずい
…ところで瘴鶴姉ぇ、そこで何してるずい?」
「決まってるじゃないですか、こうして可愛い妹の影となって...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_27.jpg,left,nolink)
氷山の合間を縫ってクーバービル島に上陸です
船着き場は無いので、ボートから飛び降りるように浅瀬へ降り...
「相当大きい島ですね、石の海岸線にもジェンツーペンギンさ...
日向ぼっこしたり、海に入って行ったり、我々に対して物怖じ...
はて、髄鶴はどこ行きましたか?」
「瘴鶴姉ぇー! こっちずいよー!」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_28.jpg,left,nolink)
「上陸したら雪の丘に筋が見えたから気になったずい、これは...
「雪上の獣道とでも言ったところでしょうか
ここでも地肌が露出したところに、みっしりと集まってコロニ...
この丘はまだ浜辺から近いですが、島の反対側までペンギン道...
「短いあんよでたくさん歩いて大変そうずいな…
さっきも人間の足跡をを飛び越すのに苦労してる様子が、可哀...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_29.jpg,left,nolink)
船に戻って数時間
夕日で雲が桃色に染まりだしました
「髄鶴! あれをご覧なさい、素晴らしいですよ」
「ずいは疲れてもうおねむずいよ…」
「早く目を開けてしっかりと見なさい!」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_30.jpg,left,nolink)
「大自然はこうも美しいのですね…」
「…ずいは…ずいはもう言葉がないずい」
#clear
~
~
~
[[手書き旅2 南極編 (後半)]]&br;
[[戻る>手書き連装砲ちゃん]]
終了行:
[[戻る>手書き連装砲ちゃん]]
* 手書き旅2 南極編 (前半) [#ab326dc9]
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_01.jpg,left,nolink)
お待たせいたしました
瘴鶴・髄鶴手書き旅 第2回 南極編です
旅行日程が長いため枚数も多くなりますがご容赦ください
最後までご覧いただけると幸い
疑問・質問等があれば貼り終わった後にできるだけお答えします
出演:瘴鶴・髄鶴・他
ナレーション:れんそーほーちゃんでお送りします
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_02.jpg,left,nolink)
「ずい達は今、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス観光を終...
大人が丸ごと入れる程大きいキャリーケースと手荷物用リュッ...
10日分の着替えと防寒着などにカメラやノートパソコンを入れ...
到着したら軽く観光と食事をしてお船に乗り込むずい!
そうそう隣の黒いのは手荷物扱いで旅費を浮かせたずいよ…」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_03.jpg,left,nolink)
半袖姿で飛行機に乗り込んだものの、こちらに着いたら肌寒い
それもそのはず周囲の山々は雪を冠していました
「綺麗な街ずいね~、行った事ないけどスイスとか北欧って感...
「この街は南米大陸の南端にあるフエゴ島という所にありまして
南極クルーズはもちろんの事、パタゴニアやフィヨルド観光の...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_04.jpg,left,nolink)
「向こう側にはずい達の他にもでっかいお船がいっぱいずいね
通りに面したお店は土産物屋か登山用品店が多かったずい
トレッキングツアーなんかも人気だから需要があるずいね」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_05.jpg,left,nolink)
乗船後まもなく船内・船外の施設案内と、救命胴衣を着用して...
夕食後には南極ツアーにおける説明会に出席です
「ラウンジに医療室・売店・サウナまであったずいねぇ、有料...
「出発前にもある程度説明を受けて来ましたが、先ほどの船内...
まぁそれは追々語るとして…もう夜ですか、辺りが真っ暗です...
船はまもなく南極圏へと向けて出港しました
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_06.jpg,left,nolink)
「ずいは甘く見ていたずい…
あらかじめ『ドレーク海峡は世界一荒れる海』と言われて覚悟...
空も海も灰色で、甲板は波に洗われ飛沫(しぶき)が窓を雨のよ...
ご飯食べに行こうとしたらまともに立っていられなくて、何か...
食事中に椅子に座ったおばあちゃんが椅子ごとスライドしたの...
食器は滑らないようになってるずいがスープが飲みづらくて仕...
窓から見える景色が振り子かシーソーのようにぐわんぐわん動...
その後は揺れが激しくて食欲なんかなくなって、強い酔い止め...
でも横になったらなったで、揺れに合わせて頭と足が交互に壁...
早朝から夜中まで1日中揺れっぱなしで、日中は食事もとらず...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_07.jpg,left,nolink)
ツアー3日目、1日半をかけて南米から南極圏へと到達しました
目が覚めると揺れはすっかり収まっています
外の景色に驚いて急ぎ甲板へ出てみると周囲は一面の氷に覆わ...
「髄鶴見てみなさい、流氷と大きな氷山ですよ!」
「ホントだずい…ずいは初めて生の流氷をみたずいよ!
氷山はなんだか青白いずいねぇ、こんなのに出会えるなんてず...
「船長さんによるとこの時期にこの位置でこれだけの流氷群と...
何にしてもとりあえずは上着とカメラを取りに、一度部屋に戻...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_08.jpg,left,nolink)
「すげーずい…流氷をかき分けて進んだ航跡が綺麗ずいね」
「この船は耐氷船ですから多少の流氷は問題ないのですが…
砕氷船ほど丈夫ではありませんのでこれ以上進むのは難しいよ...
このままだと氷に閉じ込められてしまう恐れがあるのだとか
現在船員さん達が対策を協議をしています」
「せっかくの南極ツアーが台無しずい? ずいはなんて運が悪い...
結局予定通りの進路を航行するのは困難と判断され途中まで引...
そのおかげで途中ザトウクジラの群れに遭遇し、ホエールウォ...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_09.jpg,left,nolink)
午前は移動に費やされましたが午後はボートによるクルージン...
「これがゾディアックボートずいか?」
「このボートはとても分厚く丈夫で、竹のように節のあるゴム...
ですので1か所が破れてもボートが簡単に沈むことはないので...
「なんだかマンハッタンみたいで、ずいはお気に入りずいよ!」
「ちなみに備え付けの青い容器は簡易トイレです
『南極には何も持ち込まない・何も持ち帰らない』と南極条約...
「…今しなきゃいけない話だったずいか…?」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_10.jpg,left,nolink)
さっそく着替えてライフジャケットを着こみボートに分乗します
ボートの中に座るのではなく筒状の部分に腰かけてみんなが内...
「ふーん…思ったより大きな船ね…ふーん」
「全長100mちょっとで船員を除いて100人くらい乗れるんだって
横幅が少し広いけど全長はボク達Z1型とほぼ一緒だね」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_11.jpg,left,nolink)
初めての船外行動はメルチョール群島沖のクルージング
分厚い雪に覆われた島と水面に漂うたくさんの氷塊が出迎えて...
「瘴鶴姉ぇ~南極って思ったほど寒くないずいねー」
「そうですねぇ、南極の映像というと猛吹雪の中で互いに温め...
しかしあれは7月以降の真冬ですし、今は12月半ばで初夏にあ...
「日本の冬のスキー場くらいの寒さずい
でもボートで移動してる時は、風と水しぶきが冷たくて鼻水で...
動きやすさを考えてもこもこのスキーウェア等は避けて撥水性...
フリースやタイツ・ウォームソックスなどのインナーをしっか...
「ずいっ? 氷の上になんか居るずいよ!」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_12.jpg,left,nolink)
「これはカニクイアザラシさんですね」
「朧のカニが危ないずい?」
「それがこのアザラシさんカニは召し上がらないんだそうですよ
歯がサンゴみたいに結構ギザギザしてましてそこでオキアミを...
「へぇ~なんでこんな名前付けたずいかねぇ
それにしても気持ちよさそうに日向ぼっこしながらお昼寝して...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_13.jpg,left,nolink)
「透明のでっかい氷塊だずい! 今まで見かけた事のないタイプ...
えーと…海氷とか雪氷がなんとかって聞いたけど忘れちゃった...
~
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_14.jpg,left,nolink)
「髄鶴これを見なさい、ガイドさんがちょうどいい欠片を拾っ...
船に持ち帰ってこれでオンザロックと洒落込みましょう」
~
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_15.jpg,left,nolink)
短い時間でしたが、船上からとはまた違った美しい景色やボー...
そして一部のお客は南極の氷を使ったお酒も堪能しておりました
「いいれふかじゅいかく? とうめいなこーりはめじゅらしいん...
訳:(いいですか髄鶴? 透明な氷は珍しいんですよ
ほとんどの流氷は雪が圧縮されてできた雪氷と呼ばれるもので...
透明なものは雪解け水が固まってできたか、海の水がそのまま...
氷に閉じ込められた気泡は有害なガスである場合もあり得るの...
「もうそれくらいにしてお部屋に帰るずいよ」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_16.jpg,left,nolink)
4日目の午前はチリの南極基地のひとつであるゴンサレス・ビ...
「んほぉぉーー! ぺぺペンギンさんだらけじゃないですか!」
「いっぱいずい、可愛いずい、とことこ歩いてるずい!」
「小さな島ですが、あっちにもこっちにもコロニーがたくさん...
雪の上で寝そべってたり浜でウロウロしてたり浅瀬を泳いでる...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_17.jpg,left,nolink)
「白い眉毛?に朱色のくちばしだから、確かジェンツーペンギ...
丸々してて可愛すぎるずい…ちょっとひと撫で」
<<ピリリリリー!>>
「待ちなさい愚妹! 気持ちはわかりますが『野生動物とは5m...
相手は人慣れした愛玩動物ではありませんからお互いに怪我を...
万が一南極に存在しない病原菌を接触感染させてしまったら大...
「分かりましたずい
ずいはいい子だからペンギンさんのお邪魔はしませんずい」
「偉いですよ髄鶴…ただ例外として、向こうから近づいて来た場...
「じゃぁ足元に寄って来るまでずいは動かんずい!」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_18.jpg,left,nolink)
「それにしてもそこら中に居ますねぇ、よそ見してたら踏んづ...
手をパタパタさせたり、首を起用に曲げて毛づくろいしたりと...
「あの建物横にある広場はなんずいか? ちょっと見てくるずい」
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_19.jpg,left,nolink)
「石を盛って作った巣で卵を温めてたずいね、これなら卵が転...
ペンギンさんは雪の上には巣を作らないってガイドさんが言っ...
辺りを見渡しても、コロニーがあるのは地面が露出したところ...
…さっきから見てると、他の巣から石を奪って自分のところに...
あっちはそれでケンカしてるずい!
みんな卵を大事にしてるずいねぇ…これもずいずい鳥に返した...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_20.jpg,left,nolink)
「ふたりがペンギンに夢中になってるからお利口なづらが解説...
この基地は建物がいくつかあって結構広いづらが、そこまで設...
基地内には郵便局もあってここから手紙もだせるづら
用意してた絵葉書とお金(米ドル)持って行ったら、ちゃんとこ...
こういった基地は、領土主張目的・観測目的・過去の捕鯨やペ...
当のチリも大陸の一部に対して領土主張してるづらよ
でも現状南極大陸はどこの国の領土でもないというお約束にな...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_21.jpg,left,nolink)
「初めての上陸で長靴が汚れちゃったずい
地面の茶色いのは全部ペンギンさんの糞だったずいもんね」
「基地のある島にボートで近づく途中から結構香ばしい臭いが...
当然これらを南極圏外に持ち出すことを防がねばなりませんの...
「逆さに設置してあるブラシに靴底をゴシゴシずい
よく洗ったら洗浄液入りのたらいに靴ごと足を入れて完了ずい...
「靴は半屋内のリネン室に干して保管します、絶対に船室内に...
ところでその怪我はどうしたんですか?」
「なっなんでもないずいそこで転んだだけずい」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_22.jpg,left,nolink)
午後からはクーバービル島周辺クルージングのあと、上陸して...
「この辺りは大きめの島がいっぱいあるずいねー」
「あの島の斜面は、流氷や氷山が発生する仕組みを説明するの...
コホン、髄鶴いいですか?」
「そんな事は後にして、ボートで近づいてみるずいよ!」
「…」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_23.jpg,left,nolink)
「うひゃー凄いずいな、これ見るずい
10m以上もあってまるで雪壁ずい」
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_24.jpg,left,nolink)
「こちらもすごいですよ
今にも崩れ落ちそうな雪塊があります、高さは15m近いでしょ...
危険ですのであまり近づいてはいけませんよ」
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_25.jpg,left,nolink)
「病城…この氷山もとても綺麗ね…」
「はい姉様! でも負葬姉様には及びません」
「まぁ病城ったら…あら、表面がでこぼこしているけれど、なん...
「えぇ姉様、これは氷山が反転して海中に沈んでいた部分が上...
表面のでこぼこは気泡が当たって溶けた痕なんだそうです」
「さすが病城は博学ね…」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_26.jpg,left,nolink)
この日の海はまるで波がなく完全な凪状態でした
「雲が水面にくっきり映ってるずいな…まるで鏡ずい」
「髄鶴はテーブルクロスやシーツで遊んだことありませんか?
布の端をパタッってはためかせると、小さな膨らみが手前から...
「あるずいあるずい!」
「ボートが進むと波が立って、海面がまるで巨大な1枚の布のよ...
「あれはすごかったずいよ…あんなの初めて見たずい
…ところで瘴鶴姉ぇ、そこで何してるずい?」
「決まってるじゃないですか、こうして可愛い妹の影となって...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_27.jpg,left,nolink)
氷山の合間を縫ってクーバービル島に上陸です
船着き場は無いので、ボートから飛び降りるように浅瀬へ降り...
「相当大きい島ですね、石の海岸線にもジェンツーペンギンさ...
日向ぼっこしたり、海に入って行ったり、我々に対して物怖じ...
はて、髄鶴はどこ行きましたか?」
「瘴鶴姉ぇー! こっちずいよー!」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_28.jpg,left,nolink)
「上陸したら雪の丘に筋が見えたから気になったずい、これは...
「雪上の獣道とでも言ったところでしょうか
ここでも地肌が露出したところに、みっしりと集まってコロニ...
この丘はまだ浜辺から近いですが、島の反対側までペンギン道...
「短いあんよでたくさん歩いて大変そうずいな…
さっきも人間の足跡をを飛び越すのに苦労してる様子が、可哀...
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_29.jpg,left,nolink)
船に戻って数時間
夕日で雲が桃色に染まりだしました
「髄鶴! あれをご覧なさい、素晴らしいですよ」
「ずいは疲れてもうおねむずいよ…」
「早く目を開けてしっかりと見なさい!」
&br;
&br;
#clear
----
#ref(tegakitabi02_30.jpg,left,nolink)
「大自然はこうも美しいのですね…」
「…ずいは…ずいはもう言葉がないずい」
#clear
~
~
~
[[手書き旅2 南極編 (後半)]]&br;
[[戻る>手書き連装砲ちゃん]]
ページ名: